STEP 3 INCUBATION 創業 第5章 N1インサイトと提供価値仮説をブラッシュアップする

デプスインタビューの流れとポイント

デプスインタビューの重要な原則は、最初にコンセプトを提示しないことだ。先に見せると確証バイアスが生じ、顧客の回答がそこに引っ張られてしまう。まず顧客の日常生活・行動・感情を深く聞き込み、終盤でコンセプトを提示して「敢えて否定するとしたら」と問うことで、本質的なフィードバックが得られる。

デプスインタビューは7つのポイントで構成される。第一に、最初にコンセプトを提示しないこと。冒頭でコンセプトを話すと、相手は無意識にインタビュアーが求める答えを探し始め、確証バイアスに陥る。まず顧客の日常生活・行動・価値観を幅広く聞き込み、終盤でのみコンセプトを提示する。第二に、話しやすい雰囲気を作ること。アイスブレイクを経て友人との雑談に近い状態を作ることで、建前ではなく本音が出てくる。

第三に、インタビュアー自身が自己開示すること。「私も同じような経験をしました」と共感を示すことで、相手も話しやすくなる。第四に、質問を重ねて深掘りすること。「月に何回買いますか?」という数字の質問と「その時どう感じましたか?」という感情の質問を組み合わせることで、エピソードの解像度が上がる。準備した全質問をこなすことが目的ではなく、対象者の実像の解像度を高めることがゴールだ。

第五に、コンセプトへの仮説検証では「使っても解決しない残課題は何か」まで聞く。第六に、イエスの回答は鵜呑みにせず、「敢えて否定するとしたら?」と必ず問う。ノーの意見の方が具体的で改善につながる。第七に、インタビューの最後5分で「言い残したことは?」と聞くこと。本編で出なかった重要なインサイトが、この締めの質問で表れることが多い

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