コンセプトに強く共感する顧客を発見したら、その関係性を一回限りのインタビューで終わらせてはならない。FacebookグループやLINE・Instagramのメッセンジャー機能などを活用して、共感者をコミュニティ化することが重要だ。デザイン思考アプローチでのイノベーションは顧客と共に創る「共創」であり、コミュニティ化によってその土台が整う。
コミュニティ化することで、チラシを何度も当てて改善を繰り返すように、顧客と継続的な検証サイクルを回せるようになる。個別インタビューでは出てこなかった「こうだったらいいのに」という意見が、グループディスカッションで増幅して生まれてくる。同じ価値観を持つ人たちが集まるため、雑談でもインサイトが生まれる環境になる。
さらに、コミュニティの主要メンバーはやがて提供者側のように振る舞うようになる。サービスローンチ時にはすでに熱狂的なエヴァンジェリスト・カスタマーが待機している状態を作れる。周囲への口コミ拡散も期待でき、このコミュニティがスタート時のカタパルト(投石器)の役割を担い、事業を一気に加速させることになる。