STEP 3 INCUBATION 創業 第7章 ビジョン実現の成長戦略を描く

ビジョンへの実現に向けた戦略を描く

イノベーションにおいては、売上・利益よりもビジョンこそが最も重要な指標となる。目先の数字を KPI に設定すると、本来やるべきでないことを選択してしまい、エヴァンジェリスト顧客のエンゲージメントを損なうリスクがある。「何のために新規事業をやるのか」という俯瞰的な意味・意義を見失わないことが、長期的な事業成長の鍵だ。

新規事業に取り組む現場では、既存事業の評価軸である「売上・利益」を KPI に設定してしまいがちだ。しかし、イノベーションチームに目先の数字を課すことは、本質的にやるべきでない選択を促してしまう。強い共感で獲得したエヴァンジェリスト顧客との関係を損ない、長期的な事業構築を阻害する。

イノベーションにおいて最優先すべきはビジョンだ。今この瞬間に売上が計画通りでなくても、10年後・20年後のビジョン実現に向けた一歩が着実に積み重ねられているかどうかが問われる。N=1の顧客を幸せにすることは最初の一歩に過ぎず、最終的には社会に大きなインパクトを生み出さなければならない。

ここまで顧客N=1にフォーカスしながらフォアキャストで事業を設計してきた。次のステップでは、最終的に目指すビジョンからバックキャストし、事業戦略を俯瞰して、ビジョン実現へのストーリーを構築する。目先の数字を追う誘惑をグッと抑え、グランドデザインの達成に向けた一歩が踏み出せているかを常に問い直そう。

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