テストマーケを実施し始めたタイミングで陥りやすい間違いが3つある。第一は「コアコンセプトを動かさない」こと。ターゲット以外の顧客に売れることは起こり得るが、それはたまたまだ。安易にターゲット顧客を変更すると、本来の顧客仮説の検証が成立しなくなる。某ハンバーガーチェーンが健康志向に合わせてサラダメニューを開発してもヒットせず、大きなバーガーを出したら爆発的ヒットになった例のように、ターゲット顧客が本当に求めるものへのフォーカスを外さないことが重要だ。
第二は**「思い込みの沼にハマらない」こと。プロトタイプが正しいという前提に立たず、あくまでビジョン・パーパスに対して楽観的に描きながら、現実の分析結果には悲観的・ニュートラルに向き合う。プロダクトはビジョン実現のための手段に過ぎない。第三は「諦めない・妥協しない」**こと。ターゲット顧客に受け入れられる状態を作り上げるまで粘り強く取り組む。一度ターゲット顧客に刺さる商品が見つかれば、あとは広告・人件費を投入すれば事業は自ずと成長する。
「ターゲット顧客がイエスと言ってくれるメッセージは何か」を徹底的に追求することと、一回買ってもらった顧客に継続的に買ってもらう方法を同時に検討することが、テストマーケを成功させる鍵だ。
参考文献
- Damien Newman, “The Design Squiggle”, 2010. https://thedesignsquiggle.com
- Steve Blank & Bob Dorf, “The Startup Owner’s Manual”, K&S Ranch, 2012.(邦訳:スティーブ・ブランク著『アントレプレナーの教科書』翔泳社)
- Eric Ries, “The Lean Startup”, Crown Business, 2011.(邦訳:エリック・リース著『リーン・スタートアップ』日経BP社)