プロトタイプによる検証でターゲット顧客への提供価値に需要があると実証できたら、改めて顧客体験を整理し、マネタイズポイントを明らかにする段階に入る。「顧客はどのような体験に対していくら支払ってくれるのか」をデザインすることで収益構造が成立しているかを確認し、競合優位性も再点検する。
エシカルなハンバーガーショップの例では、環境への配慮が感じられる内装コストにより通常より価格が高くなる。1500円のハンバーガーを納得して買ってもらうには何が必要かを考えると、「食べれば食べるほど地球に優しい」という貢献度の可視化など、体験価値を高めるイノベーティブなアイデアが生まれる。制約がクリエイティビティを引き出すのだ。
Uber Eatsの例では、顧客からの配達料・飲食店からのサービス利用料・配達パートナーへの支払いという三者間のお金の流れが明確に設計されている。このようにモノ・コトの流れと顧客体験を具体化することで、「売れることはわかったがビジネスとして成立しない」という落とし穴を避けられる。価値を提供するオペレーションに必要なコストを明確にしながら、収益ポイントを丁寧に設計していこう。
参考文献
- 楽プレ(raku-pre.com), “Uber Eats のビジネスモデル”. https://raku-pre.com/bizmodel
- Alexander Osterwalder & Yves Pigneur, “Business Model Generation”, Wiley, 2010.(邦訳:アレックス・オスターワルダー著『ビジネスモデル・ジェネレーション』翔泳社)
- Steve Blank & Bob Dorf, “The Startup Owner’s Manual”, K&S Ranch, 2012.(邦訳:スティーブ・ブランク著『アントレプレナーの教科書』翔泳社)