現代は激動の時代だ。社会がこれほど大きく変革している中では、人も変わることが求められる。しかし「変わればいいとわかっていても変われない」のが人間の現実である。ドイツの社会心理学者クルト・レビンが提唱した「アンフリーズ・チェンジ・リフリーズ」という組織変革のプロセスが示すように、まず現状の価値観を溶かし(アンフリーズ)、新しい行動を実践し(チェンジ)、それを習慣として固める(リフリーズ)というステップが必要だ。
多くの企業研修が失敗するのは、研修中は動機づけできても、普段の業務に戻ると保守的なマネジメントが旧来の行動原理を呼び戻してしまうからだ。イノベーティブな文化を醸成したいなら、新規事業部門だけの取り組みに終わらせてはいけない。トップが強い意志を号令として示し、ミドルマネジメントが本気で取り組む姿勢を見せることで、現場に火がつき、その火が継続する。
イノベーターに育つためには習慣化するまで時間がかかる。「実践」し、「内省」し、「客観視」し、「習慣化」する——この8ステップを意識することが重要だ。アインシュタインの「常識は18歳までに身につけた偏見のコレクションである」という言葉が示すように、偏見を捨てて自分を変え続けることが、イノベーターへの道になる。