「早く行きたければ一人で行け、遠くに行きたければみんなで行け」というアフリカのことわざが示すように、イノベーションという長期的な挑戦には仲間が必要だ。社内新規事業を成功させるには、上司や役員といった社内関係者だけでなく、関係部署・外部パートナー・エンドユーザーに至るまで、すべてのステークホルダーを巻き込まなければならない。
巻き込み力は、必ずしもカリスマ的なリーダーシップや外向的な性格から生まれるわけではない。内向的で静かなタイプでも、深く考える力や他者の感情・ニーズへの敏感さが強みになる。自分のビジョンを確固たる信念を持って伝え、他者の意見を尊重して傾聴する姿勢こそが、チームメンバーの信頼を獲得する。人は「何を言うか」よりも「誰が言うか」で動くのだ。
特に前例のないイノベーティブなアイデアは、論理的に考えれば考えるほど協力を得にくくなる。既存の枠組みからはその価値が見えにくいからだ。そのため、自分のスタイルに合った方法で他者を巻き込み、みんなで遠くへ進んでいくことを諦めない姿勢が、最終的に大きな成果を生む「勝ち筋」となる。