テーマ領域が決まったら、次は「幸せにしたい顧客」を明確に定義する。ビジネスにおける顧客は必ず個人だ。toBであっても、窓口担当者や意思決定者など、具体的な個人が存在する。この顧客像は、年齢・性別などの「デモグラフィック属性」だけで整理するのではなく、状況や価値観で分類する「サイコグラフィック属性」で設定する方が、ターゲット像の解像度が上がる。
ペルソナ設定を担当者が妄想で埋めてしまう場合、実在しない曖昧な人物像になってしまい「この人を幸せにしたい」という感情移入が生まれない。より解像度の高い顧客理解には、実在する人物に実際に会うことが不可欠だ。この段階で行うべきは「インタビュー(仮説の検証)」ではなく「サウンディング(先入観なしに話を聴く傾聴)」だ。
対象者の選定には「機縁法」が有効だ。知り合いから最初の対象者を選び、その人に同じ状況・価値観を持つ知人を紹介してもらうことで、気軽な雑談の中から深いインサイトを得られる。SNSのアンケートから気になる回答者に直接話を聴きに行く方法も効果的だ。